ようこそ!
さけとめしのマコです。
今回のテーマは、
【からすみの作り方】から歴史まで徹底解説!日本の食文化は世界から?
という話をしていきます。
『からすみ』
という名前は知っているけど
もう少し深く知りたい・・・
作ってみたいけどむつかしそう・・・
生物なので買って失敗したら・・・
って、
たしかに!ちょっと勇気いりますよね。
これからするお話は
意外と簡単な作り方!
最後まで読みすすめると
作るのやめて買っちゃうかも!?
というからすみの魅力から
意外な事実についてのお話です。
それでは、
珍味オタクのマコが
順を追って堀り下げていきます。
それではいってみましょう!
からすみは誰でも作れます
からすみとは?いったい何?
はじめに、
からすみの正体から紹介していきます。
『からすみ』とは、
漢字で書くと唐墨と書きます。
日本三大珍味にも選出されています。
原材料は、
知っている人も多い
魚の種類の ボラ(鰡)の真子を
使用して造られます。
真子とは
魚の卵巣のこと、魚の精巣のことを白子というように、白子の対義語として魚の卵巣を真子と言われます。さらに、魚の鱈の卵巣のことを『たらこ』というようにボラの卵巣は『ボラ子』とも言われます。
からすみ造りは、
ボラの真子じゃないと駄目という
決まりはないのですが
ボラの真子が
最高級と言われます。
ボラは出世魚で、
ボラの子供25cmぐらいまでのものを
鯔(イナ)といい
成魚のなると30~50cmぐらいになり
鯔(ボラ)になります。
※地方によって言い方はいろいろあります。
からすみは、
出世魚のボラの真子を使うことから
縁起物として贈り物にも使われます。
つぎは
歴史について紐解いていきます。
からすみの歴史
あなたは、
からすみは日本の歴史だと
思っていませんでしたか?
実はこの『からすみ』
古代ローマ時代にまで
さかのぼります。
日本では、
安土桃山時代に中国から伝わり
墨に似ていたため
唐墨(からすみ)
となったと言われています。
当時のからすみは、
墨のように真っ黒だったといえますね。
からすみは、
今ではいろいろな国で生産されていますが
古代ローマからギリシャに伝わりエジプト
そして中国・日本に伝わったと推測されます。
現代のからすみは、
真空パックなどの文明の利器により
色鮮やかなからすみが多いのと言えます。
昔、お土産にいただいた
ベトナムのからすみは真っ黒でした
からすみの生産地はどこ?
からすみの生産地は前述のとおり
地中海沿岸の全域で作られています。
有名なのはイタリアですが
フランスやスペインなど各国で作られています。
もちろん、
中国をはじめ東南アジアの
一部でも作られています。
しかし、
なんと、その中でも
台湾が『からすみの聖地』なんです・・・
台湾は、
『からすみ王国』といっても過言でないほど
からすみが盛んに作られています。
知らない人が多いと思います
そして、
日本にもどします。
九州の長崎県や佐賀県唐津市に
古くから伝わりました。
あえて選出するなら
- 佐賀のからすみ
- 長崎のからすみ
- 高地のからすみ
などといったところでしょうか
昨今、
日本各地の各お店で作られ
お寿司屋さんや居酒屋さんなど
独自で作られるようになっています。
意外と手軽に食べれます
つぎは、
おまちかねの作り方です!
からすみの作り方、徹底解説!
からすみの作り方は、
各国・各店・作る人
によってさまざまと言えます。
基本的な作り方を紹介します。
誰でも作れるし意外に簡単です!
- 真子(卵巣)の血抜きをする(血管の掃除)
- 塩の中に漬けて水分を抜く
- 真水や焼酎で塩抜きをする
- 夜間は板などで挟み軽い重しをし冷蔵庫、日中は天日干しする
- 裏返したりして一定期間干せば出来上がり
上記は、一般的な作り方です。
からすみの作り方は
血抜き⇒塩漬け⇒塩抜き⇒干す期間
この4つの工程が基本になります。
ここから、
からすみの作り方について
もう少し深堀りしていきます。
からすみの作り方【血抜き】
前述の作り方の中で、
一番めんどくさい工程は
『血抜き』です。
真子(卵巣)に血管があります。
その血管の中の血を抜く作業です。
裁縫道具の針(細いもの)を用意して、
血管に針の先だけ少し刺します。
スプーンの先や5円玉などで
血管をなぞりながら押し出します。
この作業・・・
まさに外科手術です!
この時ボールに水をはって水の中で
揉みながら押し出していくと抜けていきます。
ワンポイントアドバイス
ボールにはるお水を、ぬるま湯にすると血の抜けがいい
この際に、
針を刺し違えて
からすみの皮が破れたら
終了です。
ここだけは、注意してください!
でも、大丈夫!
●塩漬けにすれば『生からすみ』
●味噌漬けにしても『生からすみ』
●糠漬けにすれば『へしこ』
時には、軌道修正が大事です。
『うまくいかない人』
『作りたいけどめんどくさい人』
そんな人に、アドバイスです。
お金の力を利用する
物の良いからすみを購入すると、血管が少ないので楽です。物の良いからすみは、『掃除するどころないじゃん』というぐらいのキレイです。
物が悪いと『こんなのやってられない』というぐらい欠陥(血管だけに)だらけです。
世の中、お金です 笑
簡単とはいえ、
多少の労力は惜しまずに!
筑紫のはかまを取るより楽しいですよ♪
これさえ終わればこっちのものです
からすみの作り方【3つの時間】
つぎの工程の中で1番大切なのが
『時間』です。
- 塩に漬ける時間
- 塩抜きの時間
- 干す時間
これが
出来上がりの風味を左右すると言えます。
時間を制する者が
『からすみ』を制する
わたしは、
日本酒に合うからすみ!
しっとりしたくちどけ!
を目指して作ってきました。
さけとめし流『からすみの作り方』
よければ参考にしてください。
塩漬け『1日』
1日間タッパーなどの中に塩を敷き詰め、真子を並べ、塩で真子をかくすようにたっぷり入れます。たくさんある場合は重ねてOKですが塩の中に埋めるてください。塩をケチると詰みます。
塩抜き『2日』
わたしのオススメは焼酎ではなく、たっぷりの日本酒をつかい冷蔵庫ではなく常温で2日間浸して塩抜きをする。(ウイスキーはもっとオススメ)
干す『お好みで』
天日干しではなく部屋の中で扇風機で十分です。干す時、その日の初めにお酒で拭く、風を当てながらたまにひっくり返してお酒で拭く、その日の終わりにお酒で拭く、終わったら板に挟んで形を整え冷蔵庫を繰り返し、毎日様子を見ながら10日前後、風をあてて乾かすイメージで干す。(風がものを言います)軽めに乾かせばしっとり、しっかり乾かせば万能パウダーにできます。
わたしは塩漬け時間を1日としていますが
人によっては1週間という人もいますし
半日という人もいます。
長く塩漬けしたほうが、
腐敗の心配をなくし旨味が凝縮します。
わたしは、
効率を考えてしまう質なので・・・
あくまでも、わたしの経験則です。
試行錯誤することが楽しいので
毎年追求し続けています。
次回は、
ウイスキーに合うからすみ
ラム酒を使います。
あなた好みの塩梅で
からすみ造りに挑戦してみてください。
答えを決めるのはあなたです。
さらに、
もうひとつ追記します。
本来、卵巣は魚種をとわず
味わいのあるものではないので
一般的には、濃いめの味で炊くか
割烹だと、薄味で炊きます。
それか、捨てられます・・・
からすみに使用する卵巣の種類は
どの魚の卵巣でも作れますので
練習してみるのもいいですね。
何ごとも、
始めっからうまくはいきませんよ
わたしの先生のお言葉ですが
『百折不撓』の精神です。
簡単簡単
やれば できる!
からすみの食べ方
からすみの食べ方は
からすみを薄くスライスして
大根スライスに挟んで食べる。
日本でよくある
王道の食べ方です。
イタリアで作られるからすみは
長期熟成のものが多く
かなり乾燥しているので
削ってパスタなどの料理に使われます。
色も形もチーズに似ていることから
このような使われ方をします。
台湾のからすみもは
日本のからすみにくらべると
若干乾燥気味です。
台湾では
からすみをスライスして
フライパンに乗せ焼酎をかけ
炙って食べるのが一般的のようです。
【からすみの食べ方まとめ】パウダー編
- そのまま食べる
- パスタ料理に使う
- サラダにふりかける
- 薬味のかわりに使う
- 彩りに使う
パンのトーストにバターをぬって
その上にかけても合いますし
冷ややっこの薬味にも合います。
食べ方は
無限大にアレンジできます。
炊き立てのご飯にふりかけるだけ!
オススメです。
あなたに合ったからすみを選び
あなたに合った食べ方を探すことも
楽しみのひとつですね!
からすみオススメ!世界のトップ3を紹介
今回オススメするからすみは
世界のトップ3と評しましたが
世界各国でつくられていて
まだ目にもしたことのない国の
からすみも多く存在します。
現時点での、
わたしの個人的意見です。
ランク付けしていない理由は
それぞれに個性があり
どれも美味しいと感じました。
では『世界3大からすみ』
いってみましょう!
本場イタリアのからすみ【ボッタルガ】
イタリアでは、からすみのことを
ボッタルガといいます。
イタリアのボッタルガは歴史が古く
トスカーナ地方やシチリア島
サルデーニャ島など様々な地域で作られます。
基本的にイタリアのからすみは
2種類にわかれます。
- ボラの卵巣から造るムッジネ(muggine)
- マグロの卵巣から造るトンノ(tonno)
ムッジネは
日本産と同じボラの真子を使用し、色は琥珀色で風味も濃厚です。ボッタルガの高級品といわれます。
トンノは
マグロの真子を使用し、色は赤褐色で風味も濃厚です。トンノは安価で購入できるので気軽に家庭料理にも使われます。
さらには
サルデーニャ島の小さな町
カブラス
ここで作られるからすみは
ボッタルガの最高級品といわれます。
まさに金の延べ棒です!
【イタリアのからすみの特徴】
- 日本や台湾のからすみにくらべ熟成期間が長い
- 熟成期間が長いため風味が濃厚
- 熟成期間が長いため見た目は濃く赤黒い
- 状態は硬く、削って使う料理に合う
※購入した商品によって出来栄えは違いますのでご注意ください。
『からすみの起源』をお試しください
台湾のからすみ【高級品】
前述にも紹介しましたが、
台湾が『からすみ王国』ってこと
知っていましたか?
イタリアにつづいて、台湾もまた
からすみの最高級といわれます。
台湾に行ったことのある人は
たぶんわかると思いますが
からすみ店と南国フルーツ店が
軒を並べるほどです。
台湾では
大きいサイズのボラが捕獲でき
ボラの真子が良質と言われています。
【台湾のからすみの特徴】
- サイズが大きいものが多い
- 風味は濃厚
- 非常にバランスの取れた出来栄え
- そのまま食べても料理に使ってもどちらにも合う
良質な真子を使った
からすみをご堪能ください
日本のからすみ【日本三大珍味】
あなたは
日本三大珍味をご存じですか?
そうです
このわた・塩うに・
そして
からすみです。
日本の伝統食品です。
わたしは日本のからすみに対して
こう思います。
日本人は
追求信が強く妥協をしない
職人気質な人種の傾向が強いと
思っています。
からすみに対しても
非常にクオリティが高いのは
日本の誇る、和食の技術が
生かされていると考えます。
【日本のからすみの特徴】
- 風味もいい塩梅
- 干しすぎないしっとりタイプ
- 日本酒によく合い
- ごはんにもよく合う
- くちどけがいい
日本各地のからすみを
味わうのも楽しみのひとつ
ではないでしょうか
こだわるあなたにオススメします
おまけ
じつは、
もう1つお伝えしたいことがあります。
前述の『ボッタルガ』ですが
ギリシャで作られる
『フレッシュボッタルガ』
という製品があります。
その名前の通り
生のからすみです!
見た目は、黄色い・・・
フレッシュボッタルガとは
エーゲ海の宝石といわれ、トリカリノスさんが150年も前に製造を開始しました。その製法は、天然の蜜蝋(みつろう)で全体をコーティングし賞味期限を確保するという製法です。たった12日間で出荷するという食の巨匠たちも驚きの商品です。
人生で1度は体験してみたい『からすみ』といえるでしょう
まとめ
今回は、
【からすみの作り方】から歴史まで徹底解説!日本の食文化は世界から?
というテーマで書いてきました。
いかがだったでしょうか?
からすみは、
日本の食文化ではなく
世界の食文化でした。
それでは、
まとめていきます!
- からすみはボラの真子を使用する
- ほかの魚類の真子でも作れる
- からすみの歴史は古い
- からすみは世界各国で作られている
- からすみは意外に簡単に作れる
- 食べ方は無限にアレンジできる
- イタリアではからすみをボッタルガという
- からすみは台湾も有名
- 日本のからすみはクオリティが高い
【からすみの作り方】
- 真子(卵巣)の血抜きをする(血管の掃除)
- 塩の中に漬けて水分を抜く
- 真水や焼酎や日本酒で塩抜きをする
- 夜間は板などで挟み軽い重しをし日中は天日干しする
- 裏返したりして一定期間干せば出来上がり
簡単です!
挑戦してみてください。
世界3大からすみ
プラスおまけ!?
- イタリアのボッタルガ
- 台湾のからすみ
- 日本のからすみ
- ギリシャのトリカリノス
それぞれの個性があり
どれも美味しいので
オススメです。
まだ出会ったことのない
からすみがあるかもしれませんね
この記事を読んで
気づきや学びになると幸いです。
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